NTT DXパートナーは、睡眠相談専用AIチャット「nemuso(ネムソウ)」を2025年2月10日から企業および自治体向けに提供開始すると発表した。
ブレインスリープ監修のもと、睡眠資格テキスト本や国内外の最新睡眠情報を学習!
「nemuso」は、検索拡張生成技術(※1)を活用し、ブレインスリープ監修のもと、睡眠資格「スリーププランナー(※2)」のテキスト本データおよび睡眠に関するエビデンスのある知識を独自に組み込んだ睡眠相談専用AIチャット。
従来の生成AIモデルに比べ、最新エビデンスをもとに回答が生成されることにより、ハルシネーション(※3)と呼ばれる間違った生成結果の量を減らし、利用者にとって、より正確な睡眠に関するアドバイスが可能となる。
なお、本サービスは、東京都港区の「みなと新技術チャレンジ提案制度」に採択され、2025年2月10日(月)から3月2日(日)までの期間、港区スポーツセンター内に専用ブースを設置し、無料開放する導入実証を実施する。
■本取り組みの背景と目的
日本人の睡眠時間は、2021年のOECD調査によると7時間22分で世界ワースト1位の短さとなっているが、現在、情報が古く、最新エビデンスを反映していない睡眠関連情報がインターネット上に散見されるため、睡眠に関する悩みを抱える人が、誤った改善行動を実施してしまう懸念がある。
また、睡眠の専門家に相談したい場合も、適切なコンタクト方法が分からないなど、睡眠改善環境のさらなる整備が必要だ。
この状況に対して、企業や自治体が本サービスを導入することにより、睡眠相談が可能な有資格者や専門家が周りにいない場合も、気軽かつ簡易に正しい情報にアクセスできる環境を整備し、睡眠に悩みを抱える社員や住民の睡眠課題の解消をめざす。
■「nemuso」の概要
<主な特徴>
・ブレインスリープ監修のもと、睡眠資格テキスト本や国内外の最新睡眠情報を学習し、独自構成した生成AIモデル
・PCやタブレット、スマートフォン等、マルチデバイスで利用が可能
・本人の悩みを、独自ロジックにて深掘りし、的確な回答を生成することが可能
※本アドバイスは医療行為ではなく、あくまでヘルスケアにおけるアドバイスとなる
<導入費用(目安)>
・目安:初期費用30万円~/月額費用15万円~(税別)
※2025年3月末までは無償トライアル期間として、申し込みをした自治体・企業に、「nemuso」体験用のURLを発行。無償トライアルを通じて、フィードバックした意見をもとに、随時機能改善および開発を実施予定
■ユースケース
・自治体などが管理する施設やWebサイトに設置し、住民が手軽に睡眠相談できるツールとして利用
・企業のオープンスペースやイントラサイトに設置し、従業員に対して睡眠改善のためのツールとして利用
・製品・サービスを持つ企業が、自社製品・サービスの価値を向上させるための追加機能として利用
■今後の展開
利用者の体験価値を最大化するために、今後もさまざまな開発を実施するとともに、回答精度をさらに高めていくことで、クリニックなどや介護施設での利用をめざす。さらには、睡眠に悩みを抱える子供向けに学校への設置や睡眠資格取得をめざす方向けの学習コンテンツとしての提供など、幅広い展開を検討していく。
※1 Retrieval Augmented Generationの略で、大量の独自情報などの信頼できるデータを検索して情報を抽出し、それに基づいて大規模言語モデル(LLM)に回答させる方法
※2 ブレインヘルスラボが提供する睡眠資格
※3 AIモデルが生成する際に、不正確な結果や誤解を招く結果を生成するリスクのこと
関連情報
https://nemuso.jp/
構成/立原尚子