ハーモニカのやさしい音色が響き、ゆっくりと赤い幕が上がった。ざわめいていた子どもたちの声がすっと消え、小さな舞台の中で人形たちが生き生きと動き出した。12月13日、北海道・新得町図書館で人形劇団「パセリ座」の単独公演が開かれた。同町で農業を営む能登秀雄さん(72)と真由美さん(71)夫妻が二人三脚で切り盛りする2人だけの劇団。保育所や教会などを中心に年間20回ほど公演を続け、今年40周年を迎えた。