NTT DXパートナーが開発した未来の睡眠ウェア「ZZZN SLEEP APPAREL SYSTEM」とは?

アットダイム 4 週 前
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NTT DXパートナーはSOXAIとPHR(Personal Health Record ※1)サービス利用者の拡大とユースケースの創出をめざした経済産業省の実証事業、「令和5年度補正PHR社会実装加速化事業(情報連携基盤を介したPHRユースケースの創出に向けた課題・論点整理等調査実証事業 ※2)」に参画。

コネル(以下 Konel)の開発サポートのもと、「未来の睡眠」をテーマにした新たな服「ZZZN SLEEP APPAREL SYSTEM」を開発した。
※1 PHR(Personal Health Record):個人の健康医療情報のこと。日常生活の中で計測または記録するライフログ(カロリー、歩数等)やバイタルデータ・健康診断結果など。
※2 経済産業省の実証事業「令和5年度補正PHR社会実装加速化事業」

開発の背景と目的

近年、健康診断結果をはじめとする体重、血圧、血糖値などの情報や、ウェアラブルデバイスやセンサー機器などで取得される食事、運動、睡眠などの健康医療情報、いわゆるPHRを用いた多種多様なサービスの展開や取り組みが加速している。

日本が少子高齢化・人口減少の課題に直面する中で、PHRを活用した予防・健康づくりの重要性は高く、健康寿命の延伸や未病対策の観点でも、産業創出や既存の商品・サービスの質の向上が期待されている。

このような社会の動きを踏まえ、経済産業省およびEXPO-PHR運営事務局は「PHRを通じて“自然と健康になれる社会”の実現を目指す」をテーマに「令和5年度補正PHR社会実装加速化事業」を推進している。

本事業では、複数のPHR事業者とサービス事業者間でのデータ流通を可能にする情報連携基盤「PHR CYCLE」を新たに構築。これまでにないユースケースの創出をめざしている。創出されたユースケースは2025年に開催される大阪・関西万博において展示発表・体験提供される予定だ。

■「持ち運べる睡眠」をテーマに、未来の睡眠を意識した新たなウエア

NTT DXパートナーは本事業に参画し、「持ち運べる睡眠」をテーマに、未来の睡眠を意識した新たな服「ZZZN SLEEP APPAREL SYSTEM」を開発した

「ZZZN SLEEP APPAREL SYSTEM」は、情報技術の進歩により24時間365日オンラインで繋がる社会となった現代において、心と身体がオフラインとなる時間の減少に着目。

「情報社会との断絶による新たな休息の形」をテーマに分眠(※3)機能を持つものとなっている。
※3 分眠とは、一日の睡眠を一度にまとめて取るのではなく、複数回に分けて睡眠を取る方法。

同社では今回の発表に際して「本プロダクトを通じて、PHRデータに基づき最適なタイミングで最適な分眠を促し、自然と健康になれる社会の実現をめざします」とコメントしている。

「ZZZN SLEEP APPAREL SYSTEM」の概要

「ZZZN SLEEP APPAREL SYSTEM」は指輪型デバイスなどのバイタルデータ取得機器から取得した健康データに基づき、ウェアに内蔵された音響設備と照明設備が本人の状態に合わせて動作して、眠気を誘うシステムが搭載されている。

日常的に着用することで、本人の健康データから最適なタイミングで機能が作動。20分程度の分眠とその後の起床を自動的に促すシステムとなっている。

■ 「ZZZN SLEEP APPAREL SYSTEM」の主な特徴

(1)生体データモニタリング
SOXAIが提供するリング型デバイス「SOXAI RING 1」がユーザーの睡眠状態、ストレス値、心拍数などのPHRデータを記録。個人のPHRデータと連動して、服に内蔵されたサウンドデザインと照明演出が作動。

(2)サウンドデザイン
ヘッドピースに内蔵された、高い密着性能で外界の喧騒を遮断するヘッドホンから、着用者の状態に合わせた入眠しやすい周波数帯域の2種類の音楽が作動。

(3)照明演出
着用者の状態に合わせてチューニングされた明滅リズムで入眠に最適な夕焼けの色に近い赤色灯照明および覚醒時に目覚めを促す青色照明が作動。

(4)服デザイン
日本古来から愛用されていた防寒着「夜着」のデザイン思想を、現代の睡眠環境に合わせて再解釈。個人に合わせて袖、裾のドローコード、袖口タブで圧着感を調整可能。中綿には光電子繊維を採用し、見た目以上に軽く内部温度を保ちやすい設計。

(5)環境に合わせたモード変更  
ヘッドピース、フードと段階的に覆うことで、その時の眠気や温度、周囲の環境に合わせた服のモード変更が可能。着脱型エアパック入りのフードは、サポート構造で首元を支え、睡眠中の安定感を向上。

■2025年大阪・関西万博での体験展示(予定)

概要/2025年大阪・関西万博にて、経済産業省が「PHR連携が生み出す、新時代のウェルネス体験」として、来場者に「食事・運動・睡眠」などの分野におけるユースケース体験を提供。その1区画にて本プロダクトの体験を提供。
期間/2025年6月24日(火)〜7月7日(月)の14日間を予定
展示エリア/FLE(フューチャーライフエクスペリエンス)内

■今後の展開

2025年大阪・関西万博での体験展示だけでなく、NTT東日本グループ施設内および関連施設などでの展示も予定されている。また、「ZZZN SLEEP APPAREL SYSTEM」に関心のある企業などとのコラボレーションによる商用化もめざすという。

関連情報
https://business.ntt-east.co.jp/content/sleeptech/

構成/清水眞希

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