
レノボ・ジャパンは、GIGAスクール構想の端末更新に合わせ、新ラインアップを発表した(筆者撮影)
「GIGAスクール構想」という言葉を耳にするようになり、すでに数年が経つ。国内の小中学校では、1台当たり5万5000円を上限とする国の補助金を活用し、児童生徒1人1台の端末を整備する大規模プロジェクトが進められてきた。コロナ禍も追い風となり、約800万台が急速に普及したことで、かつてないスピードで教育ICTが進展した。
GIGA1.0の歩みと課題
しかし、短期間で導入したがゆえの課題も少なくなかった。例えば端末のスペックが足りず、同時に複数のアプリを起動すると動作が重くなるケース。また、子どもの使い方が想定外で、USBポートやキーボードの故障が相次ぎ、保護者負担や教員の管理が大きくなるケースもあった。
さらに、教員向けの研修やICT支援体制が十分に整わず、使いこすまでに至らなかったケースも多いという。そうした問題が噴出したのが「GIGAスクール構想1.0」の実態であり、現場の不満や混乱が少なからずあった。
GIGAスクール構想はどのように前進し、どのような課題を抱えているのか。PCメーカー最大手のシェアを占めるレノボは新ラインアップを発表し、第2期の端末更新に向けた課題と対応について述べた。

レノボはChromebook 2製品とWindows 1製品を次期GIGAスクール構想向けにラインアップへ投入。いずれも文科省の予算(1台当たり5万5000円)に収まる値段で販売される(筆者撮影)