進化型「GRカローラ」モータースポーツの神髄 トヨタがレース活動から車両開発を行う理由 | 西村直人の乗り物見聞録 | 東洋経済オンライン

東洋経済オンライン 2 週 前
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雪上試乗会で進化版「GRカローラ」を試乗する筆者

雪上試乗会で進化版「GRカローラ」を試乗する筆者(写真:三木宏章)

「西村直人様 GRカローラRZ商談申し込み受付事務局と申します。厳正に抽選させていただいた結果、誠に残念ですが落選となりました」

これは筆者が行った、1回目の「GRカローラ商談申し込み」における抽選結果だ。限定500台に対する抽選で、応募倍率は公になっていないが50倍とも100倍とも噂される人気ぶり。よって落選したが「そうそう当たらないよな……」と自分をなだめた。その後、幸運にもGRカローラを手に入れることができ、現在では愛車として日々の移動を楽しんでいる。

TOYOTA GAZOO Racingの活動

雪上試乗会が開催された新潟県湯沢町の苗場スキー場では『スノードライブ2025 in naeba』というイベンを開催。その中もプログラムとして、全日本ラリードライバー勝田範彦選手がラリー車両でゲレンデを駆ける、雪上デモランも行われた

雪上試乗会が開催された新潟県南魚沼郡の苗場スキー場では『スノードライブ2025 in naeba』というイベントを開催。その中のプログラムとして、全日本ラリードライバー勝田範彦選手がラリー車両でゲレンデを駆ける、雪上デモランも行われた(写真:三木宏章)

そんなGRカローラを手がける「TOYOTA GAZOO Racing」(以下、TGR)は、トヨタのモータースポーツ領域を引き受けるブランドだ。レースシーンではWRC「FIA世界ラリー選手権」、WEC「FIA世界耐久選手権」、W2RC「ダカール・ラリー」、「ニュルブルクリンク24時間レース」をはじめ、国内においても「SUPER GT」「SUPER FORMULA」「全日本ラリー選手権」「スーパー耐久シリーズ」など各カテゴリーへの参戦を継続する。

単に速く走るだけでなくスーパー耐久シリーズでは、GRカローラをベースにした競技車両に液体水素エンジンを搭載し、モータースポーツのきびしい環境においてもカーボンニュートラル化の実現を目指す。

トヨタは、ファンの裾野を広げる活動も続けている。そのひとつがアマチュアからプロまで幅広い参加者で競う単一車種(ワンメイク)レースで、歴史は古く、1980年代の「スターレット」レースの支援にはじまり、「カローラ/スプリンター」「ヴィッツ」「アルテッツァ」でもワンメイクレースを展開してきた。そしてTGRとして「GR86/BRZ Cup」「Yaris Cup」を主宰する。

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